実生活に根差したARアプリの開発案件

ARは現実の風景などに別の情報を加えることができる技術だ。よく知られているのが、スマートフォンに映った目の前の風景にキャラクターを表示させてそれをキャッチするゲームアプリや、ユーザーの顔を認識して、動物の耳や口などを画面に加えるカメラアプリだ。エンターテインメント性があるARアプリだが、最近では実生活にさらに役立つ開発案件も多くなっている。

例えば、ある家具販売メーカーでは、自宅の部屋やオフィスに家具を配置した場合のイメージができるARアプリを開発している。家具を購入する場合、店頭やホームページで見て気に入って購入したが、部屋の色合いとマッチしていなかったり、デザインが浮いてしまう失敗は意外に多いものだ。そういったミスマッチを防ぐことができるアプリは、安心して商品を購入できるツールとして注目されている。そして、同様のアプリは、不動産や住宅情報を運用している企業でも開発されており、手持ちの家具が部屋に入るかを1cm単位で判断できるようになっている。

ARアプリは化粧品業界でも開発が進んでいる。例えば、フランスのある大手化粧品販売店では、顔写真を使って化粧品を試すことができるARアプリを開発した。特にネットで化粧品を購入する場合、購入後に自分の肌の色調に合わない、イメージ通りの仕上がりにならないということも往々にして生じるため、事前に相性を確認できるこちらのアプリは有用性がある。さらにこちらのARアプリでは、販売店側が用意したメイクの方法を体験できる機能も備わっていて、試して気に入った化粧品を購入できるようになっている。

上記のようなAR技術を使ったアプリは、ほかにも多数開発されている。今まさに、さまざまな業界から注目が集まっている、このARという新技術を導入したアプリに関わる仕事は、今後も需要が増え続けることだろう。